滑舌と義歯について
入れ歯や差し歯といった義歯を使うことによって、急激に滑舌が悪くなることがあります。
今回は義歯と滑舌について、説明していきます。
滑舌と義歯
(1)義歯とは
義歯(ぎし)とは、失った歯の代わりとして、架工義歯、有床義歯、インプラント義歯といった人工の歯を用いることを指します。歯茎に直接差し込む差し歯だけでなく、入れ歯も広義の意味では義歯に含まれます。
プラスチック、銀、金、チタンなど、義歯の材質はさまざまです。
なお、材質によっては、健康保険の適用が認められない場合もあります。
(2)義歯によって異なる滑舌
義歯の部分や歯医者で受ける施術内容によって、滑舌がどの程度、悪くなるかは異なります。
まず施術内容ですが、これは差し歯よりも入れ歯のほうが滑舌が悪くなりやすい傾向があります。入れ歯は差し歯に比べると、簡単に外れてしまうため、外れないように意識しながら喋ってしまうという点がひとつの理由として挙げられます。
他にも入れ歯が歯茎にくっついている感覚が違和感となって、上手く喋れなくなるということもあります。
次に部分に関してですが、これは奥歯よりも前歯のほうが滑舌が悪くなりやすい傾向があります。
特にサ行やタ行といった前歯に舌を当てて発音する音は、著しく滑舌が悪くなる可能性があります。
(3)ポイントは正しい舌の動き
義歯によって悪くなった滑舌は、舌を正しく動かすことで改善されます。
新しく買ったテレビに、古いテレビの配線を繋ごうとしても、上手くいかないのと同じで、歯が新しくなったのなら、新しい歯に合わせた舌の動きを行なわなければいけません。
義歯が取れやすい・義歯の位置が悪くて舌を傷つけてしまう、というようなことがない限り、新しい歯に合わせた舌の動きで、滑舌を改善することができます。
ただし、正しい舌の動きを身につけるためには、慣れが必要になります。残念ながら短期間で劇的に滑舌を改善することはできません。早口言葉や発声練習を繰り返し行なって、滑舌改善を目指しましょう。
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