滑舌と扁桃腺肥大について
扁桃腺肥大によって滑舌が悪くなることがあります。扁桃腺肥大とは扁桃腺が大きく発達してしまう症状のことです。
口呼吸になったり、鼻が詰まったり、呼吸が困難になるといった症状が現れるため、薬物治療や手術によって切除するのが一般的です。
今回は扁桃腺肥大と滑舌について、説明していきます。
滑舌と扁桃腺肥大
(1)扁桃腺肥大とは
扁桃腺肥大とは、口蓋扁桃が肥大する病気です。
鼻や喉から侵入する病原菌と戦う役割を持っており、のどちんこの両サイドにある平たい突起が口扁桃腺にあたります。
「第1度肥大」「第2度肥大」「第3度肥大」という3つの段階に分類されており、通常であれば数日間高熱が続いたあと、元の大きさに戻っていきます。
扁桃腺が腫れて熱が出るのは、免疫反応の結果によるものです。
慢性的になると、いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因となる場合があります。
(2)扁桃腺肥大と滑舌
扁桃腺が肥大していると呼吸が妨げられるため、常に口から酸素を取り入れなければ息苦しい・鼻呼吸が難しくなるといった呼吸障害が起こることがあります。
これらの呼吸障害は滑舌にも関係しています。じゅうぶんに呼吸が行なえていない場合、しっかりと音を発音することができなくなるため、滑舌が悪くなってしまうのです。
(3)扁桃腺肥大の手術
扁桃腺肥大の手術は薬物治療に成果が現れない場合、頻繁に発熱が起こる場合、睡眠時無呼吸症候群が起きている場合などに適用されます。
手術には全身麻酔が用いられ、1時間程度で完了します。
ただし、即日退院することはできません。術後の経過を見るためにも一週間前後の入院が必要となります。
手術を行なうと鼻の通りがよくなる・呼吸がスムーズになるといった作用から、滑舌がよくなる傾向があります。しかし一方で発音の方法が変化するため、滑舌がよくなるまでには時間が掛かるという見解もあります。
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