滑舌と鼻濁音について
美しい滑舌をマスターするためには、鼻濁音の使い方を覚えておくべきでしょう。
言葉の印象があまり良くないものの、鼻濁音は滑舌を悪くするものではありません。
今回は滑舌と鼻濁音について、説明していきます。
滑舌と鼻濁音
(1)鼻濁音とは
鼻濁音は、濁音を発音する際に用いられる発声方法です。
たとえばガ行の発音を行なう場合、「んが、んぎ、んぐ、んげ、んご」というように、鼻を使って発音します。
鼻濁音は音を柔らかくする効果があるため、鼻濁音を使った濁音は上品に聞こえます。
ナレーターや声優を目指すのであれば、必ず覚える必要がある滑舌テクニックです。
(2)鼻濁音の使い方
鼻濁音は、すべての濁音に使われます。
「中学生」「演劇」など、単語だけに使われる技術ではありません。
「朝が来た」の「が」や、「だが、言葉が出ない」といった、助詞や接続詞に使われる濁音も、鼻濁音を使用します。
ただし、「学校」「元気」「ご飯」など、単語の冒頭に濁音がくる場合、鼻濁音は使用しません。
これは「専門学校」や「お元気ですか?」というような場合も同様です。
鼻濁音が使われるのは、語中もしくは語尾に含まれる濁音だけです。
また、擬音語や擬態語(例:グズグズと歩く、ガタガタと音が鳴る)は、鼻濁音と使いません。喧々囂々(けんけんごうごう)などの漢語の重ね言葉も普通の濁音の発音で発声するのが正しい滑舌です。
(3)鼻濁音の練習方法
鼻濁音の練習方法は、濁音の前に「ん」をつけて発音するという簡単なものです。
ただし、「んが、んぎ」というように、「ん」がしっかりと聞き取れる発音は鼻濁音ではありません。
「ん」と濁音が混ざった発音が鼻濁音です。
よって、練習では徐々に「ん」と濁音の間を詰めていくよう意識してください。
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